「物語」というものの意義

自分が、この世界で、生きている。
…というのは紛れもない事実だとほとんどの人は言うのでしょうが、
では、「どうしてそう言い切れる?」と言われたら、ちょっと返答に困るのではないかと思います。
当たり前のことすぎるから。
しかし、
今ここで生きている自分の「意識」を通して「この世界のこの私」を観ているのがデフォルトではあっても、
それだけが「自分自身」ではなく、さまざまな自分が違う世界に存在していて、
さらにそれを垣間見ることもできる……というのが、この数年で私が体験してきたことでした。
過去世であったり、ここより少しばかり高い次元にある意識体であったり、
ここにいる私とは別の、けれども、私としか言いようがない者たちの「物語」を知っていくことで、
魂というものの輪郭がうすぼんやりとではありますが、見えてきました。
そしてそれは、この世界で生きている肉体の私の意識にもフィードバックされ、肉体を持つものとして生きることの意味を問われ続けることになりました。
「物語」を通して、魂は少しずつ成長するのかもしれません。
そのひとつの物語が、この肉体を得て生きることで紡がれているものであり、
しかしまた同時に平行して別の物語もたくさん存在しているのだろうと、私は思います。
ですから、基本の軸足は「この肉体のある世界で生きている私の人生」にあるのは当然ですが、
ちらりちらりと他の物語も覗き見し、バランス良くフィードバックをかけることが理想的だと思っています。
なんでも一方に偏りすぎると、後からバランスを取り戻すために、大きく反対方向にぶおんと振られるような精神状態に陥ることも多いと思うので、そこらへんの塩梅はとても大切だと感じます。
(科学的に思考することをちゃんと学んだおかげだと思うんですが)どうやら私は意識していなくてもそのあたりのバランスはそこそこ良い塩梅になっているみたいなのですが、
これは別の言い方をするとですね、私は一方につっこみたくてもできないんです。
ですから、全体の歩みとして亀のごとくでして、兎さんが羨ましいなぁ~感じることも多々あります。
魂からしたら究極的にはどっちでもいいと思うんですが、さまざまな危険性を回避するという意味では、歩みは遅くても亀さんの方がベターだと思うので、これでいいや、と納得はしています。
だーーっと走っていくと、落とし穴にどーーーんと落ちたりしやすいですもんね。
ちょっとした何かがキッカケで「もう【上】と関わるの、やめた!」とスパっとやめちゃったり、いなくなったりした人を何人も見かけましたけど、それは無意識にバランスを回復しようとしている行為なんだろうなー、といつも思いながら傍観しています。
だいたいそーゆーのってドラスティックなもので、振り回される人が不憫だったりするんですよね。
そういう意味でも、亀もいいよね、なんて思ったりしてます。
これからも私はノロノロ歩いていきます。
さて。
「物語」というものの意義については、亡くなられた河合隼雄さんがいろんなところでお話されていますが、
こちらを見つけましたので、リンクを貼っておきます。
ちょっと長いですが、すごくおすすめです。
http://www.gakushikai.or.jp/magazine/archives/archives_835.html
お茶でも煎れて、それからじっくり読んでみてください。

“「物語」というものの意義” への4件の返信

  1. 疲れない身体をいっきに手に入れる本、
    ご紹介、どうもありがとうございました☆
    著者さんのHPを覗いたら、術後の癒着も
    取れる?ような手法も書いてあり、
    ビックリでした!
    今度、本屋さんチェックしてみます♪
    後、この物語のお話も。。。
    お姑さんがお嫁さんのことで
    来ていた話が、本当の理由は違ってて
    興味深かったです。
    河合先生のように見えてる人には、
    見えてて、私もその見えてる人に
    一連の出来事は、独立の時期のサイン
    だと、アドバイスもらったところでした。
    私も、年を重ねれば見えるように
    なるかな。。。^^

  2. > 著者さんのHPを覗いたら、術後の癒着も
    > 取れる?ような手法も書いてあり、
    > ビックリでした!
    へぇぇぇぇぇぇ~。
    それは知らなかったですわ~ん。
    ビックリですなぁぁぁ。
    > 河合先生のように見えてる人には、
    > 見えてて、私もその見えてる人に
    > 一連の出来事は、独立の時期のサイン
    > だと、アドバイスもらったところでした。
    >
    > 私も、年を重ねれば見えるように
    > なるかな。。。^^
    あー。
    えっと、河合隼雄のおっさんは、いわゆる「みえる系」の人じゃないです。
    ユング派の心理療法を日本で先駆けてやってたおっさんです。
    心理士としての経験が、人間の深いところを見通せるようにしてるということで、サイキックとは別ですんで、そこは誤解なきよう。

  3. たみえさんへ
    誤解を招くような書き方して、
    ごめんなさい。
    >人間の深いところを見通せるようにしてるということで
    そういう意味で書きました。
    でも説明の仕方が、たみえさんのように
    すっと出てこず、見えるって書いてしまい
    ました。 ^^

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です