おブ子さんはとてもとてもいいお猫です。
さて。
昨日の夜のことです。
娘が「吐くのが怖い」ということを、お風呂の中でおとーちゃんといろいろ話してたようで、
その延長線上で私ともいろいろ話をして、そしてお布団に入ってもちょっとお話タイムとなりました。
その会話です。
娘 「1年生の時にお咳がひどくなったやつ、あれ何だっけ?」
私 「マイコプラズマやね。あんたとお兄ちゃんとおかーちゃんと3人でヒドい咳ばっかしてたよねぇ。でもおかーちゃんは若い時にマイコプラズマで肺炎になって入院したことあるよー。」
娘 「えー???怖い……。」
私 「いやいや、マイコプラズマよりうんともっと怖い病気なんてゴマンとあるんやよー。」
娘 「えーーー……?そんなの怖すぎる……。なんでそんなに怖い病気がいっぱいあるの?」
私 「あー、それはねぇ、人間が死ぬためやね。」
娘 「えー……?」
私 「だって、人間が生まれて子供産んで、それで死なへんかったら、地球は人間だらけになってまうもん。(っても今も多すぎるくらいやけど。)」
娘 「それはそうやけど…。でも病気やなくて年取って死ぬ方がいいでしょ?」(←老衰のことをゆーてるらしい。)
私 「個人的にはそりゃそうだけど、でもやっぱり病気がないと人間がなかなか死ねへんから、病気があるんやと思うよ。運悪く若いうちに大変な病気になって死んじゃうのはとても悲しいことやけど、人類全体的にみたら病気があるからバランス取れてるというのはあると思うよ~。」
娘 「……でも、やっぱり病気は怖いよ。」
私 「そやね。おかーちゃんも病気はイヤやわー。痛いのも苦しいのもしんどいのも気持ち悪いのもイヤやもん。怖いよ。」
娘 「そうでしょ?」
私 「うん。でもねぇ、おかーちゃんね、まだ死にたくないし、苦しいとか痛いとかは怖いけど、死ぬことそのものはイヤやないんよ。」
娘 「なんで?」
私 「だって、雲の上に帰るだけやし。それにね、ちゃんと普通に生きてたら死ぬ時に天使とか仏様とかがお迎えに来てくれるっての、知ってるから。」
娘 「ほんとに?」
私 「うん。あのねぇ、おかーちゃんのおかーちゃんのおかーちゃん、あんたのひいばあちゃんがね、子供の頃に町内にいたおじさんが嫌われ者やったんやって。ひいばあちゃんにはそこそこ優しかったらしくて嫌いやなかったってゆーてたけど、なんか知らんけど嫌われてる人やったんやって。何か悪いところがあったんやろうねぇ。そのおじさんがね、ある日町内を血相変えて『鬼が来るー!鬼が来るー!』って言いながら走ってたんやって。……で、その後ちょっとしてから死んじゃったんやって。それでね、ひいばあちゃんは、みんなに嫌われるような生き方してると死ぬ前に鬼が迎えに来るんやって知って怖かったんやって。」
娘 「それは怖すぎる…。」
私 「そやろ?でもね、そのひいばあちゃんは死ぬ時、観音様が迎えに来たんやで?」
娘 「ほんとに?」
私 「うん。ほんとに。ひいばあちゃんが入院してて、死ぬ数日前にね、薬のせいでちょっとうとうとしてたらしいんやけど、付き添ってたねこだるま叔父ちゃんに、急にゆーたんやって。『あれ、何やね?』って。おじちゃんが『点滴やがねー。』と答えると『ちゃうがねー。』ってひいばあちゃんが言うから、『点滴の棒やがねー。』と答えるとまた『ちゃうがねー。』って言ったんやって。そこでおじちゃんはハッとして、『(何も光ってないけど)キラキラ光っとるやつかね?』と訊いたら『そうやがねー。』とひいばあちゃんが言うから、『それは観音様やがねー。』と答えたら、『そうかね~。』と納得してニッコリしてたんやって。」
娘 「……。」
私 「そのひいばあちゃんの娘で、おばあちゃんのお姉さん……あんたの大叔母さんが死んだのって、おかーちゃんが20歳の時やったんやけどね、ひいばあちゃんが意識があまりもうちゃんとしてない大叔母さんの看病してたら、大叔母さんが畳みの上に虫でもいるかのように手で払い続けるから、『何しとるん?』って訊いたら、『小さい観音様がいるでしょ?まだいい、って言ってるのに寄ってくるんよ。』って言ったんやって。それでひいばあちゃんは『ああもうこの子は長くないな。』って覚悟したんやって。で、それからほんとにすぐやったしね。大叔母さんが死んだのって。」
娘 「………。」
私 「おかーちゃんのお父さん、あんたのおじいちゃんが死んだ時もそうやで?あの時はおばあちゃんがそばにおって、おじいちゃんが病院のベッドの上で天井を見ながらにこ~にこ~ってしてるから、どうしたのかな?と思ってたら、『俺の守り本尊はなんやったっけ?』とそれまでそんなこと言ったことないようなことを言ったんやって。おばあちゃんが『文殊菩薩やがね。』と答えたら、『そうか~。』と、おじいちゃんはまたにこ~ってしてたんやと。それでおばあちゃんも『ああお迎えに来てるわ…。』って思ったんやって。」
娘 「………。」
私 「ね?おかーさんのおばあちゃんもお父さんも叔母さんもそうやってみんな仏様が迎えに来てたから、死ぬこと自体はイヤやないんよ。ただね、死んだらこうやって一緒に手をつないだり、一緒にご飯食べたり、一緒に笑ったり、一緒に泣いたりできへんやろ?それはとても寂しいから、まだあんたらが小さいし、そばにおりたいからまだまだ死にたくはないし、死ぬ前に病気とかでしんどいのは怖いなーとは思うよ。」
娘 「(私も)ちゃんと仏様とか天使が迎えに来てくれるかな?」
私 「普通に生きてたら大丈夫やよ。わざと人を困らせたり、わざと人を悲しませたり、人を騙したり、ってことをしたら鬼が迎えに来るやろうけど、普通に生きて、できる限り……無理はあかんよ?無理すると自分が壊れることもあるから、できる限りでいいから人に親切にしようと心がけて生きてたら、ちゃんと仏様とか天使がお迎えに来てくれて、すーっと死んで、雲の上に帰れるよ。」
娘 「そっかーーー。(←安心した様子)」
私 「それにね、人間は病気で死ぬんやないんやって。寿命で死ぬんやって。大叔母さんが入院してた時におかーちゃんが交代要員で付き添いしてた時に、当時はそれをお仕事にしてる付き添いの人ってのがおってね、そのプロの付き添いの人が、おかーちゃんが大叔母さんの娘やと勘違いして、不憫に思ってくれたんやろうねぇ。そんな話をしてくれたんよ。いろんな人を観てきたけど、人間は病気で死ぬんやなくて、寿命で死ぬんやよ、って。」
娘 「……。」
私 「だからね、神様に『私はこれをやり遂げます。』って約束してきたことをちゃんとやらんうちには死なせてもらえんのよ。そうは言っても病気は苦しいから、病気にならんようにやれることは、早寝早起きして、ご飯はちゃんと食べて、帰ってきたらちゃーんと手を洗って、身体を冷やさない、ってことぐらいやね。怖い病気はたくさんあるけど、それくらいしかできへんからクヨクヨしても仕方がないんよ。」
娘 「そっかー……。」
と、このあたりで娘は眠くなってきたようだったので、お話はおしまいにしました。
そんなこともありましたねー、って思いながら読ませてもらいました。
娘さんがもう少し大きくなったら、伝説の「しーさ」の話についても
してあげたいですね。
> そんなこともありましたねー、って思いながら読ませてもらいました。
> 娘さんがもう少し大きくなったら、伝説の「しーさ」の話についても
> してあげたいですね。
ああああああああああああああ
それ、すっかり忘れてた!