お父ちゃんは、扁桃腺がウィークポイントです。
扁桃腺がやられると高熱を出して寝込みます。
それを自分でもよく分かっているので、先週頭から喉がオカシイぞ、熱も37℃前後でオカシイぞ、と思ったお父ちゃんは無理をせずに養生してましたが、金曜日にとうとうこりゃヤバそう…ということになりました。
そして、なんと金曜日の午後からお母ちゃんも乳腺炎で熱が出始めてしまいました。
前日に娘が乳首をかんでしまったのがそもそもの始まりだったようです。(ユリコがおっぱいを飲んでるところにアキオがちょっかいを出したりすると、怒ってユリコが噛むのね。とほほ。)
お母ちゃんも気をつけていたのですが、仕方がありません。
丁度、気功の日だったので、お父ちゃんも一緒に行きました。
数時間なら持つと思うけど…、ということでした。
その持っている間に保育園に行って息子をピックアップし、そのままいつものクリニックに行きました。
普段なら抗生剤なんて出さない先生ですが、2人してダウンしたら大変なので2人とも抗生剤を出してもらいました。
しかし。
すでにお母ちゃんは熱が39℃を超えてまして、とても家事ができません。
なんとか動けるお父ちゃんがスーパーでお弁当を買ってきてくれて、アキオに食べさせてくれました。
私はロールパンを1つ食べるのがやっとで、それを食べてから抗生剤を飲みました。
片づけと息子のウンチのお世話(こういう時に限ってお世話をせんならんことになるんだなぁ。)をなんとかして、子どもたちをお風呂に入れる…のは無理だったので、行水させて、お父ちゃんの協力の元になんとか子どもたちを寝かせることができました。
そして自分たちも就寝。
が、しかし。
朝まで寝てくれるアキオと違って、ユリコは夜中に何度も起きておっぱいを飲みたがります。
というか、気功の先生にもクリニックの先生にも言われたけど、少し虫が出てるんだって。
虫封じに行かなきゃね。
お母ちゃん、結構大変だもん。
そんなユリコが当然のごとく夜中にグズり出しました。
お母ちゃん、暑くてフラフラなまま授乳しました。
そうだったんです。体感で暑かったんです。
ちょっとおかしい暑さでした。
もう、そこで気がつかなきゃいけなかったんですが、最後の発作から5年も経っていたので、すっかり自分は発作が起きなくなったんだ、と思っていたんです。
あの苦しい、とてもしんどい発作が起きてしまいました。
発作が起きそうだと分かり、お父ちゃんが泣いているユリコを抱っこしながら、「大丈夫だから。お母ちゃん、大丈夫だから。」と何度も言ってくれました。
でも、押さえ込めません。
とうとう発作が起きてしまったところで、お父ちゃんが「お風呂で水のシャワーを頭からかけろ。」と言うので、這ってお風呂場の中に行き、なんとか水のシャワーを出し、それを抱え込みました。
発作というのは、自律神経の大暴走のようなもので、身体は熱くなり、苦しくなり、おえおえとなり、汚い話ですが力が入り過ぎて失禁もしやすくなります。
ですから、お風呂場でシャワーというのは実は大正解でした。
はあはあと息をすることにもなり、発作が治まる頃にはだいたい身体がしびれてきます。
過呼吸になるんですね。
こうなると、すっかり楽になります。
ほんの2~3分のことですが、これが本当に苦しいのです。
他にたとえようがないのですが、とにかく苦しいのです。のたうちまわります。
おっぱいが欲しくて泣いていた娘も、お母ちゃんが尋常じゃないと分かり、泣き止んでしまうほどでした。
ですから、発作が起きなくなって、私は発作と縁が切れたと喜んでいたのです。
それが、薬が合わなかったのか何なのか、5年ぶりに発作が起きてしまいました。
ちょっとショックでした。
次の日、「私はもう発作は起きない。」と何度も声に出して言ってみました。
でも、なんだか心にどんよりしたものが残っているのは感じていました。
不安、ですね。
しかし、お父ちゃんに言われてハッとしました。
実は発作の後から高熱がすーーーっとひいていたのです。
おっぱいはまだとても痛かったんですが、平熱になっていて、楽に動けるようになっていたのです。
なんとか動けていたお父ちゃんが入れ代わりでダウンしたので、これは有り難かったです。
「もしかして、発作でどかーんと熱を出しちゃったのかな?」なんてお父ちゃんが言いました。
うん。
そうかも。
今まで、私はしんどいから、本当にしんどいから、発作なんて絶対にイヤだと思ってました。
けど、もしかしたら、発作のおかげで一気に良くなったかもしれないとしたら……。
「ありがとう。」
と、言ってみました。
そしたら、どんよりしていたものがすーーーっと無くなっていきました。
初めて発作に感謝してみたんです。
なによりもイヤなものだったのに、人生の中で一番イヤなものだったのに、感謝してみたら、なんだか心が楽になる……なんて、とても不思議な感覚でした。
手放すって、こういうことなのかなぁ、と思いました。